2024年、米男子プロゴルフの年間王者を決めるツアー選手権で、スコッティ・シェフラー(米国)が通算30アンダーで優勝し、年間王者の称号と優勝賞金2500万ドル(約36億5000万円)を手にしました。彼は4日間にわたり圧倒的なプレーを見せましたが、最終日にはまさかのミスも話題となりました。

8番ホールのパー4で、シェフラーはティーショットをグリーン手前のバンカーに入れ、第2打でピンを狙いましたが、シャンクをしてしまいました。ボールは右へ大きく飛び、グリーンを捉えることができず、このホールではボギーとなりました。それでもシェフラーの優勝には影響しませんでした。

このミスショットは会見で質問が飛びました。8番ホールのシャンクについてお聞きします、と記者は前置きをして「なぜシャンクしたのでしょうか?」と丁寧に聞いた。シェフラーは自身の手をクラブに見立て、身振り手振りで「クラブがこうあるとしたら、フェースの真っすぐな面があって、ホーゼルがここにあるとする。あの時、僕はそのフェースの(ホーゼルに近い)この部分で打ってしまったんだ」と、超真面目に答えた。
 記者が求めていたであろう、当時の心境や狙いなどについて語るのではなく、シャンクとなった原理を説明して見せたことで、会場からは笑い声が漏れた。シェフラーは続けて「だから右に飛んで行ったんだ。(フェースが)こんな風にカーブしているからね。だから真っすぐな部分で打ったらこっちに飛ぶけど、こっちの場所で打ったから君の方向に飛んだんだよ」と話し、ニヤリと笑った。