タモリさんは以前、故郷の小学校の同窓会に招待され参加したそうです。
しかし、40〜50年ぶりに訪れた思い出の小学校は校舎も周りの風景も、そして齢をとって面影が全く無くなった同級生達も、何もかもが様変わりしていて懐かしさどころか何も感じることが出来なかったそうです。
どうやらそれは他の参加者達も同じように感じていたようで、どこか他人行儀な半ばシラケた同窓会になってしまったのだとか。
盛り上がらないまま小一時間雑談をかわして、そろそろ終了かと思われた時、幹事が言いました。
「では、最後に皆んなで校歌を歌っておひらきとしましょう」
あの頃のように皆んなで並んで、覚えているかも定かでない校歌を歌い出した瞬間…、
怒涛のごとく思い出が蘇り、こみ上げてくる想いを抑えきれず涙が一気に溢れてきたのだそうです。
全員で、歌詞を一語一句違わず数十年ぶりの校歌を歌い終えた頃には、参加者達は皆んな号泣していました。
「時が過ぎ、何もかもが失われてしまっても、最後に残るものは音楽だ。」