二つの実験を紹介する。

ある日、ジョンという名の一般市民がその実験に参加することになった。ジョンは「教師」として部屋に案内され、見知らぬ「生徒」に問題を出す役割を与えられた。もし「生徒」が問題に間違えるたびにジョンは生徒に電気ショックを与えなければならないと指示された。

最初は簡単な問題から始まったが、徐々に難しくなり「生徒」の答えが間違っていくたび、ジョンは電気ショックの強度が上がるように設定されていることを聞かされていた間違えるたびに「生徒」の痛みの声が大きくなっていくのを聞くことになった。

次第にジョンは疑問を抱き始めた。本当にこれが正しいことなのか?と。しかし、実験を監督する白衣の研究者は彼に続行するようにと促してきた。

ジョンの心の中で葛藤が巻き起こった。彼の良心は「生徒」を助けたいと叫んでいたが、一方で権威である研究者の指示には逆らえないと感じていた。

最終的にジョンはどこまで自らの良心を抑え、権威の指示に従うことができるのか、その限界を試されることとなった。

この実験はミルグラム実験と呼ばれる実験である。


二つ目の実験はバイスタンダーと呼ばれる。

ある部屋に5人同時に入るように言われる。部屋には5つの机と椅子があり、机の上に紙とペンが置いてある。5人が席に着くと、机の上のアンケートに回答するように言われる。
淡い光の中で被験者はアンケートに回答することに集中する。しばらくすると突然部屋のドアの下から煙が漏れてきた。被験者は驚き、速やかに部屋を出て職員に知らせました。このシナリオで多くの被験者は同じ行動を取った。
つまり、アンケートを中断し部屋を出た

次に全く同じように5人を入室させるが、今度はそのうち2人は役者を準備する。役者の2人には煙が漏れてきてもそれに動じずにアンケートを続けるように指示されている。

そうすると被験者は明らかに反応が鈍った。煙に気付いた後に周囲を伺い、2人がアンケートに集中している姿を目にするとアンケートを続けるそぶりをする人が大半だった。