二つのエピソードを。
そのラーメン屋さんは小さな店で、いつも長い行列が出来ていたそうなんですね。で、店主はこう考えました
「お客様を待たせてしまって申し訳ない。店を大きくして、店員も増やして、より多くのお客様にウチのラーメンを食べて頂こう」
と。
で、結果的にそのお店は潰れて無くなってしまったそうです。
なぜか。
「2時間並ばないと食べられない貴重なラーメンを、いつでもすぐ食べられる普通のラーメンにしてしまったからです」
実は、お客様がそのお店に求めていたのは「美味しいラーメンでお腹を満たしたい」ということではなくて、「たった1杯のラーメンのために2時間も並んだ」「2時間並ばないと食べられない貴重なラーメンを食べて来た」という「エンタメ体験」あるいは「人に語れるエピソード」だった、という・・・
ビー玉ラムネサイダー
あのビー玉ラムネサイダーメーカーの木村飲料が売上を上げるためにもっと顧客の意見を聞こう、と会議で決まり、顧客アンケートを広く取った。
その結果、「飲みにくい」という意見が多かったことから、ビー玉方式をやめてペットボトルで販売することにした。
その結果、なんの変哲もないサイダーが誕生しました、とさ。